「もしも1日だけ動物になれるとしたら、何になる?」
そんな質問をされたら、迷わず答えます。
我が家の猫になりたい。
いや、本当に。我が家の猫ほど、愛されていて、自由気ままで、ちょっとわがままで、それでも絶対に許される存在はいないのではないかと思うのです。
朝は、私の顔のすぐ横で「お腹すいたよ」の小さなニャー。
時計なんて見ないくせに、朝ごはんの時間だけは正確。
しかも、気が向かなければご飯をスルーして、窓辺でしばらくのんびり。
その背中に太陽の光がふわっと差し込む姿を見ていると、「あぁ…猫っていいな」と思ってしまう。
昼間は、気ままにお気に入りの場所でお昼寝三昧。
季節ごとに寝場所を変えるプロフェッショナル。冬はこたつの中、春は窓辺、夏はひんやりフローリング。
たまに寝返りをうって「ふにゃ…」と寝言まで言う始末。
そして夜。人間たちがようやく一息ついたころ、スッと膝に乗ってくる。
まるで「今日も一日、おつかれさま」とでも言うように。
このときばかりは私もスマホを置いて、じっくりなでる時間に没頭します。
私が猫だったら、何をするだろう。
まずは高い棚にひとっ飛びして、人間の見えない景色を眺めたい。
それから、誰にも邪魔されずに日向ぼっこして、お気に入りのブランケットにくるまって昼寝。
気が向いたら、人間の顔をじっと見て「ご飯まだ?」って目で訴える。
そして夜は、家族の布団にこっそり潜り込んで、ぬくぬく眠る。
——猫になっても、やっぱり「我が家」が一番。
1日だけでいい。
そのふわふわの毛並みをまとって、静かで穏やかな時間の中で、
“愛される側”を思いっきり体験してみたいのです。